染・清流展を顧みる Part5― 第13回展以降

2019年5月17日(金) ~ 6月16日(日)

「染・清流展」は1991年に始まり、第15回(2005年)まで毎年開催、以後は隔年に開催して今年秋には第22回を迎えます。展覧会「染・清流展を顧みる」は、膨大な数にのぼる出品作から抜粋して染・清流展を振り返る趣旨で、第1回と第2回を対象とするPart1を2016年3月に、第3回から第5回までのPart2を同年4月に、第6回から第8回までのPart3を2017年2月に、第9回から第12回までのPart4を昨年2月に開催しました。今回はPart5として、第13回以降の出品作から当館の所蔵品を展示します。「染・清流展を顧みる」は今回が最終回となります。展示の中心は第13回(2003)と第14回(04年)の出品作です。染・清流展は第11回から出品作家の選出方法を改め、1回限りの推薦委員5名と特別推薦委員1名に作家の推薦を委嘱し、さらに運営委員5名が推薦した作家を加える方式となりました(第16回から推薦委員制は取りやめ)。わたしも第13回の推薦委員として作家5名を推薦しました(1名は出品辞退)ので、今回展示する作品に懐かしさを覚えます。世界へ眼を移せば03年3月にイラク戦争が始まり、日本からも自衛隊がイラクへ派遣されるなど不安定な情勢が続きました。この時期はまだ当館の開設前で、京都市美術館において染・清流展を開いており、広い会場に合わせて大きなサイズの作品が出品されました。作家の個性がさまざまに映し出された創造の果実をお楽しみいただくとともに、染・清流展の四半世紀をこえる歴史や蓄積をあらためて感じていただく機会になれば幸いです。

出品作家名

麻田脩二/井隼慶人/兼先恵子/河田孝郎/喜多川七重/倉内啓/栗原知枝/舘正明/辻本加世子/内藤英治/柳楽剛/福本潮子/三橋遵/山口通恵/吉引ありさ