過去の展覧会

PAST EVENT GALLERY 2009

2009,10,01-2009,10,23

第17回染・清流展/Part-2

「第17回染・清流展」の会場となる、世界でも珍しい現代染色の専門 ミュージアム「染・清流館」玄関口の横の壁面に、「SOME」という巨大 な文字が浮かび上がっています。そこには「染め」という言葉を世界語 にしようという壮大な志が込められています。 インド、インドネシア、アフリカのいくつかの国々など、民俗文化的 な手工芸としての染色が盛んな地域は世界の中のあちこちに見いだすこ とが出来るでしょう。しかし、日本のように、芸術表現としての「染め」 がきわめて高度に発達した国は、ほかに見つけることは出来ません。 日本からも多くの作家が参加した、2005年にアメリカのボストンで開 催された「世界ろう染会議」以来、インドネシアで製作される産業的な ろうけつ染をさす言葉「BATIK」にかわって、表現としてのろうけつ染 をさす言葉として「ROZOME」が英語でも認められ始めていますし、 「SHIBORI」という言葉も、絞り染めをさす世界の共通語としてすでに認 知されています。 そうした誇るべき日本の染色文化を、世界に発信していこうというこ とを、重要な役割の一つとして「染・清流館」は設立されました。 「染・清流展」は、1991年、日本を代表する染色作家が一堂に染色の平 面作品を発表する展覧会として清流会の主催によって創始されました。 第1回展には、佐野猛夫・三浦景生・皆川泰蔵・伊砂利彦・本野東一・ 末野月乙・麻田脩二など30名の染色作家が、当時まだまだ高かった会派 の垣根を越えて出品する画期的な展覧会として大きな反響を呼びました。 以来、第l5回展までは、京都市美術館を会場に毎年開催され、「染・清 流館」が京都の中心地・室町通りに出来てからは、そこを会場として、 開催の形も1年おきに開催する、いわゆるビエンナーレ形式とし、今回で 第17回目の開催となり、創設以来19年目を迎えます。 今回は、選定委員会によって選ぼれた、重鎮から新進気鋭の若手まで の作家45名が、前期 (9月) ・後期 (10月) 02期に分かれて、新作を発 表します。関西に制作拠点を置く作家がほとんどですが、多くの作家は 全国の美術館や画廊で作品発表を展開し、染色表現の最前線で活動して います。また国際的に活躍する作家も少なくありません。 出品作品を見渡すと、伝統工芸から前衛的な志向の仕事まで、技法・ 表現・作品形態は実にさまざまで、現代日本の染色表現が驚くほど多彩 で豊潤な世界をたたえているということが感じられるはずです。 「染・清流展」は、その会場に並んだ作品群を俯瞰することで、「現代 の染め」がいま立ってある位相を窺い知ることの出来る、またとない貴 重な展覧会であるといえるでしょう。

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染・清流館 ~染色専門美術館/京都~ ご利用案内

開館時間、入館料、アクセス、所在地

染・清流館 ~染色専門美術館/京都~ 友の会

染・清流館を通じてお互いの 交流を図り、染アートの普及につくましょう。

清流亭

南禅寺にある東郷平八郎が「清流亭」と命名した山荘。

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