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「鳥羽美花の旅」part1
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「鳥羽美花の旅」part2
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「鳥羽美花の旅」part3
現代染色の表現技法 染織と生活社/佐藤能史
正倉院の染色品にみられる模様染めの技法「天平の三纈」(夾纈・臈纈・纐纈)から、 わが国ではさまざまな染色技法が発達してきた。そうした高度な染色文化の上に、 現代では、多様な染色技法を駆使した世界にもまれな芸術性の高い染色表現が生み 出されている。「ろう染」は蝋で防染することによって図柄を表現する染色技法である。 古代に途絶え近代になって復興された技法だが、表現に合わせたさまざまな独自のろう 防染テクニックが開発され、また比較的自由な作品表現が可能であることから、美術的 な染色表現 をめざす作家の主要な技法となっている。「型染」は、図柄を型紙に彫り、 その孔を通してもち糊を布面に置くことで防染し、図柄を染め表す。図柄を反復させら れるのと、製品の複数製作が可能なことで生まれた染色技法であるが、型紙に彫ると いうことによって生じる図柄の制約が、型染特有の簡潔でシャープな美しさを生み出す。 その特質を生かし芸術的表現を重視した一貫制作の型染に、分業による量産の型染と 区別するため「型絵染」という名称が与えられている。 型を使った染色の中でも、刷毛 で染料を摺り込む「型摺り」(ステンシル・ワークともいう)、糊に染料を混ぜ込んだ 色糊を型を通して置く「捺染」(型紙を使った場合は「型紙捺染」、スクリーン型を 使った場合は「スクリーン捺染」または「シルクスクリーン」という)などの技法が ある。元禄期に創始されたという「友禅染」は、細い糸目糊で輪郭を防染することで 優美な模様表現を可能にし、高度な染色文化を開花させた。現代でも伝統工芸の世界で は主要な技法として受け継がれている。「絞り染」は、巻く、括る、折る、縫う、 締めるなどの物理的方法で防染して模様を表す技法で、歴史的にも京鹿の子、有松鳴海絞 など優れた絞り文化を築いてきた。伝統的手法に縛られない「シェイプド・ダイ」と いう新しい絞り染技法によって斬新な表現が生み出されている。